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適応障害とうつ病の関係

  • 斎藤知之
  • 2025年4月12日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年11月22日


うつ病と適応障害と不安症の重なり

適応障害とうつ病はどう違うのか聞かれることがあります。適応障害は、うつ病や不安症などの精神疾患と重なるもので、分かりにくいかもしれません。適応障害とうつ病や不安症の違いついて解説します。


目次


適応障害の診断は変わる


最初は「適応障害」と診断されていたのに、しばらくしてから「うつ病」と診断されるなど、病名が変わる場合は少なくありません。診断名が変わると、「前の診断が誤診だったのではないか」と疑う人もいるでしょう。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?


適応障害とうつ病・不安症はどう違うのか


実は、適応障害の症状とうつ病の症状は大きく重なります。また、不安症と適応障害の症状も同じです。そのため症状だけでは見分けがつきません。適応障害なのか、うつ病や不安症など別の精神疾患なのかという判別は、原因となるストレスや症状の経過・持続期間などから判断します。


適応障害の原因


適応障害は、原因として考えられる外的な要因や環境的な要因によって判断します。たとえば、職場での昇進、部署異動、対人トラブルなど、家庭内でのトラブル、離婚など、外からくるストレスや環境的なストレスはたくさんあります。こうしたストレスが強まり、その後に精神症状が出ていることが適応障害の診断基準の一つになります。そのため、適応障害と診断するには、精神症状の確認だけでは足りず、仕事や家庭などの生活環境における強いストレスがあったかどうかを確認することが必要になります。


原因から離れると改善


適応障害は、原因となる外的・環境的な要因やストレスから離れると症状が改善していきます。落ち着いた環境で休めば、1-2週間でうつ症状や不安症状が治ることも珍しくありません。したがって、環境を変えて改善するかどうかを確認することも適応障害の診断につながります。


症状の遷延で診断変更


一方、ストレスから離れたはずなのに、うつ症状や不安症状が続くことがあります。最初は強いストレスによる一時的な症状だと思っていたけど、どんどん強くなったり、症状が長引くという場合も珍しくありません。この場合、適応障害からうつ病、不安症などに診断が変わる可能性があります。


たとえば、うつ病は症状の持続性が特徴的な疾患です。うつ病では、気力の低下、疲労感、不眠などが、ほとんど毎日、何週間も続きます。短期間休んだだけでは、うつ病の症状は改善しないことが多いです。このような場合、最初は適応障害と思われていても、症状の持続によってうつ病の診断に変わっていくことになります。


症状の経過とともに診断だけでなく治療方針も変わることがあります。たとえば、当初は「適応障害」と診断して、抗うつ薬を使わずに経過観察していたものの、うつ症状が長引いたので、「うつ病」に診断を変更して抗うつ薬を開始したところ症状が治るという場合があります。これは、適応障害に限った話ではなく、どの精神疾患であっても、症状が長引くとき、または、再発を繰り返す時は、診断や治療方針を変えることがあります。精神科の診断や治療は定期的に見直していくことが大切です。

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